暗号技術 実践活用ガイド
[PR]翻訳者による発売直前レビュー
2020/09/07 : CyberLibrary
本書は現役の暗号の研究者であるJean-Philippe Aumasson氏による「Serious Cryptography : A Practical Introduction to Modern Encryption」の翻訳版です。
今回縁あって、私淑するIPUSIRONさんの推薦で、IPUSIRONさんの監訳の元、私が翻訳を担当させていただくことになりました。期せずして、本書の翻訳が私の翻訳者デビュー作となりました。
出版元であるマイナビ出版のサイトに行くと、サンプルとして数ページ読むことができます。
「IPUSIRONって誰?」という人は、
こちらを確認してください。
今回、担当編集者のお許しが出たので、発売を前に少しだけ内容を紹介させていただきたいと思います。
目次は以下のようになっています:
[基礎編]
1章 暗号化
2章 ランダム性
3章 暗号の安全性
[対称暗号編]
4章 ブロック暗号
5章 ストリーム暗号
6章 ハッシュ関数
7章 鍵付きハッシュ
8章 認証付き暗号
[非対称暗号編]
9章 難問
10章 RSA
11章 ディフィー・ヘルマン
12章 楕円曲線
[応用編]
13章 TLS
14章 量子と耐量子
基礎編で暗号論を概観した後、現代的な暗号を対称暗号から非対称暗号へと時系列に論じ、応用編では量子コンピューターの出現が暗号にどんな影響を及ぼすかが論じられています。
監訳者のIPUSIRONさんは、Twitterで以下のように紹介しています:
・本書の最大の特徴は、豊富な攻撃例の紹介、暗号学者の考え方が盛り込まれていることです。
・こうしたテクニックは、簡潔に結果を記さなければならない論文には記載されませんし、暗号技術の仕様を淡々と記載した書籍にも載っていません。
・そのため独学で習得するのは難しく、大学の研究室や仕事場で鍛えられるのが一般的でした。そういった意味でも、本書は貴重な一冊といえるでしょう。
本書は暗号技術の入門書ではありません。私が暗号技術の名著だと考える以下のような書籍:
「暗号技術のすべて」
「暗号技術入門」
「暗号技術大全」
「暗号事典」
のいずれかで基礎を学んだ後に、知識を補足増強するために読むのに最適な一冊と思います。
特に、第一線で活躍中の暗号学者が、日頃どのような目線や考え方で暗号に取り組んでいるかがわかる、他に例を見ない内容になっています。
電子書籍版も発売される予定ですので、ぜひ一度店頭で手に取っていただければ幸いです。
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記述に際しては、細心の注意をしたつもりですが、間違いやご指摘がありましたら、こちらからお知らせいただけると幸いです。
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