サイバーセキュリティや人工知能(機械学習等)を中心に、最新技術を研究しています。
サイバーミステリー小説家の一田和樹氏と「闇ウェブ」の江添佳代子氏との共著によるルポルタージュです。
本書は、発売日に書店の店頭にはあるのに、Amazon 等のネット書店で売り切れて、高値で転売されるという謎の怪現象を引き起こしました。
攻撃者絶対優位のサイバー攻撃に対抗するには、「事前」捜査しかないという旗印の元、捜査情報のデータベース化、SNS や携帯電話通信の監視、アクティブ・ディフェンスという三種の神器で、ダークウェブと称されるネットの裏まで合法的に活動する米国捜査機関の現状がレポートされています。
法律的にもサイバー技術的にも同様の捜査ができない日本の現状と、非常に好対照を成しているのが印象的です。
私は普段、一田氏のサイバーミステリー小説を愛読していますが、フィクションである小説もさることながら本作のようなノンフィクションのルポルタージュでも、氏の情報収集能力と洞察力に感銘を受けました。
まさに「事実は小説より奇なり」の一作で、ご一読をお勧めします。
一田氏には小説の執筆と並行して、本作のようなノンフィクション作品の執筆も期待したいと思います。
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