サイバーセキュリティや人工知能(機械学習等)を中心に、最新技術を研究しています。
セキュリティ集団スプラウトによる「闇(ダーク)ウェブ」の現状レポートです。
秘匿通信技術と仮想通貨ビットコインが、仮想空間に顕在化させた現代の闇。
Tor ブラウザ等さえあれば誰でもアクセスできるとは言え、その全てが秘匿通信技術のおかげで文字通り闇の中の「闇(ダーク)ウェブ」の今を、スナップショットとも言える切り口でレポートしています。
一般的にネットと称されるサーフェスウェブで起きている重大サイバー事件の数々も、そのデータ流出規模こそ公表されるものの、その詳しい内容まで公表されることはなく、表側と言えども全ては闇の中ですので、所詮ネットは表も裏も闇の中なんだなというのが私の受ける印象です。
本書の終章で、日本のサイバー・セキュリティ対策のお粗末な現状にも少し触れられていますが、映画「シン・ゴジラ」でも辛辣に描かれたように、眼前の危機を過小評価して後手後手にしか回れないこの国の特性を思うと、ことサイバー・セキュリティに対しても前途はダーク・ウェブ以上に真っ暗なんだろうなと思わざるをえません。
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